インビザラインを外す時に「痛い」と感じたことはありませんか?
インビザラインを外す時の痛みは個人差にもよりますが、
「じわっと続くような痛みを感じる」
「痛すぎてどうすればいい?」と悩まれる方が多いと思います。
しかし、痛いと感じてインビザラインを付けなくなってしまうと、矯正している歯が元に戻ってしまい、矯正期間が長引いてしまうでしょう。
そこで本記事では、以下の内容について解説します。
- インビザラインを外す時に痛いと感じる原因
- インビザラインの正しい外し方
- インビザラインを外す時の痛みを和らげる対処法
この記事を読むことで、インビザラインを外す時の痛みの原因を理解し、正しい対処法を学べます。
「インビザラインを外す時の痛みの対処法を知りたい」「インビザラインの治療を前向きに続けたい」方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインを外す時に痛いと感じる原因
インビザラインを外す時に痛いと感じる主な原因は、矯正によって歯に加わっていた力が解放されて引き起ります。
装着中は、歯に矯正力が加わっており、外した時に歯が元に戻ろうと反発するからです。
一方、付け慣れていないインビザラインを取り外す際に、爪で口腔内をひっかいたり、外れなさ過ぎて顎が痛くなったりすることもあります。
インビザラインを外した時の痛みは、持続して続くものではなく一時的な鈍い痛みです。
インビザラインを外す時の痛みを知り、矯正治療を自己判断で辞めないように気をつけましょう。
矯正治療で正常の歯並びに近づくと、歯を動かす力も少なくなり、外す時の痛みも軽減されます。
インビザラインの正しい外し方
インビザラインは、基本的に外す順番が決まっています。
インビザラインの正しい外し方について、以下のとおりです。
- 片側の奥から外す
- 反対側の奥を外す
- 前歯部分を外す
さっそく詳しく説明していきます。
片側の奥から外す
はじめにインビザラインの片側の奥を外しましょう。
インビザラインの矯正治療を始めたばかりや、新しいインビザラインを付け始めたばかりだと、いきなり両側を外すのは困難です。
なぜならインビザラインは、歯のがたつきが強いほど形状も複雑なため、歯と歯の間に入り込んでいるからです。
そのため片側の内側の奥からインビザラインと歯の境目に、人差し指または爪を引っ掛けて外します。
すると片側の奥のインビザラインが、浮いている状態になります。
反対側の奥を外す
次に外したインビザラインと同様に、反対側の奥を外しましょう。
反対側も歯の内側の奥から、インビザラインと歯の境目に人差し指を引っ掛けて外します。
すると両側のインビザラインは、歯から浮いている状態になります。
前歯部分を外す
最後に前歯部分を外しましょう。
インビザラインの両側の奥が外れている状態なので、前歯部分を両手の親指と人差し指で摘まみます。
上のインビザラインを装着している場合は、下に向かって引っ張り、下を装着している場合は、上に向かって引っ張るだけです。
外れにくい時は、前歯部分を少しずつゆっくり揺らすと外れやすくなります。
インビザラインを外す時の痛みを和らげる対処法
インビザラインを外す時に、痛みを和らげる対処法を紹介します。
痛みを和らげる対処法は、以下の4つです。
- ゆっくりとマウスピースを外す
- 冷たいものを当てる
- 痛み止めを服用する
- 歯科医への相談する
ぜひ紹介した対処法を参考にして、試してみてください。
ゆっくりとインビザラインを外す
インビザラインを外す時は、ゆっくりと外してみましょう。
無理やりインビザラインを外そうとすると、余計に強い痛みを感じてしまいます。
インビザラインの矯正治療を始めたばかりや、新しいインビザラインを装着したばかりは、形状が複雑な作りになっており、歯と歯の間に入り込んでいます。
ゆっくり焦らずインビザラインを外すことで、痛みが和らぐでしょう。
冷たいものを当てる
インビザラインを外した後、歯が痛む頬の部分に冷たいものを当てましょう。
たとえば水で濡らし、冷蔵庫に入れて冷やしたタオルや、市販の冷却シートなどです。
寝ている間や両手を使いたい場合は、冷却シートを使用すると便利です。
ただし氷を、直接歯が痛む頬の部分に当ててしまうと、刺激が強いため痛みを増加させる恐れがあります。
痛む頬の部分に当てる場合は、冷やしタオルや冷却シートなどの冷たいものを使用するといいでしょう。
痛み止めを服用する
インビザラインを外して痛みを感じたり、痛みが続くようであれば痛み止めを服用しましょう。
「痛みが治まらない」からと、自己判断でインビザラインの使用を中断するのは良くありません。
痛み止めは、歯科医院や歯科クリニックで処方されたものや、市販薬で問題ありません。
インビザラインを外した後に痛みを感じる場合は、痛み止めを服用することで和らぎます。
ちなみに市販のロキソニンやイブプロフェン系の痛み止めは、毎回服用すると歯の移動を妨げてしまう可能性があります。
市販薬の痛み止めを服用する場合は、一度歯科医に確認した方が安心です。
歯科医への相談する
インビザラインを外して、自分で対処できないほどの痛みや、痛み止めを服用しても効かない場合は、歯科医に相談しましょう。
歯科医に相談すると、口腔内の診察をしてくれるため痛みの原因を解決してくれます。
また、インビザラインが歯茎や歯に当たっている場合もあるため、インビザラインの調整をおこなってくれます。
インビザラインを外した時に痛みがあれば、一度歯科医に診てもらうといいでしょう。
痛みの原因を特定するためには、痛みを我慢せず早めに歯科医に相談するのが大切です。
まとめ
今回は、インビザラインを外した時に痛いと感じる原因と、対処法について解説してきました。
インビザラインを外した時に「痛い」と感じる原因は、外した時に矯正していた歯が元に戻ろうと反発しているからです。
矯正を始めたばかりや、新しいインビザラインを装着後は誰もが外した時に痛みを生じるでしょう。
しかし痛みは常に続くわけでなく、一時的なものです。
痛みが続くようであれば、歯科医に相談するのをおすすめします。
この記事を読んでインビザラインを外す時の痛みの原因を理解し、前向きに治療を続ける意欲を高めましょう。
はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニック 院長 小西知恵
日本歯科大学歯学部卒業後、東京医科歯科大学の摂食機能保存学を専攻。その後、東京都・埼玉県・大阪府の歯科医院に12年勤務し、2015年にはぴねす歯科石橋駅前クリニックに勤務。2020年7月、はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニックの院長に就任。