インビザラインの治療が、自分に適しているか考えたことはありませんか?
「自分はインビザライン治療をしてもいいのかな?」
「インビザライン治療に向いているのかな?」と気になる方も多いと思います。
インビザラインは矯正治療装置のひとつですが、治療に向いている人と不向きの人に分かれます。
そこで今回は、以下の内容について解説します。
- インビザラインが向いている人
- インビザラインが向いていない人
この記事を読むことで、インビザラインが自分に適しているか判断でき、正しく理解したうえで治療相談ができるでしょう。
「インビザライン治療に向いている人を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインが向いている人
インビザラインが向いている人は、次の9通りです。
- 見た目にこだわる人
- 軽度の不正咬合の人
- 外食や飲み会、旅行が少ない人
- 間食が少ない人
- 金属アレルギーの人
- 痛みを感じやすい人
- 食事制限をされたくない人
- しっかり歯磨きをしたい人
見た目にこだわる人
透明の矯正装置であるため、装着していても目立ちにくいです。
そのため、近距離で見ない限り、周囲に矯正治療がバレません。
したがって、周りに矯正装置を付けていることを知られたくない人におすすめです。
軽度の不正咬合の人
具体的に、軽度の不正咬合とは、以下のとおりです。
- 前歯の傾斜が少ない上顎前突
- 前歯の傾斜が少ない下顎前突
- ガタつきの少ない叢生
不正咬合の度合いを確認する場合は、歯科医師の診断が必要です。
気になる方は、かかりつけの歯科医院に相談してみてください。
自己管理ができる人
インビザラインを管理するうえで大切なことは、以下の3つです。
- 毎日20~22時間、装着し続ける
- お手入れを徹底する
- 計画の時期通りに交換する
自由に取り外しができるメリットはありますが、外している時間が長いと歯が元に戻りやすくなります。
そのため、食事後や就寝前は早く付け直して、付け忘れのないように気を付けなければいけません。
正しい使用方法でていねいに管理できる人は、インビザラインに向いているでしょう。
外食や飲み会、旅行が少ない人
食事の際は、インビザラインを取り外す必要があります。
なぜなら、装着したまま食事をすると、歯間に食べ物のカスが溜まり、細菌が増殖してしまうからです。
細菌が増殖することで、口臭や虫歯、歯周病を引き起こす原因になります。
また、頻繁に外食や飲み会、旅行がある人は、飲食をする機会が多く、矯正装置を外している時間が長くなります。
外している時間が長いと歯が元に戻りやすくなるため、外食や飲み会、旅行が少ない人はおすすめです。
間食が少ない人
食事と同様、インビザラインは間食時も取り外す必要があります。
1日3食の食事に加えて間食が含まれると、その分インビザラインの装着時間が短くなってしまいます。
そのため、普段間食をしない人や少ない人は、おすすめです。
金属アレルギーの人
インビザラインの材質は、透明のポリウレタン製でできています。
ポリウレタン製は、プラスチック素材でゴムのようにやわらかく、引張力や耐摩耗性に強いです。
金属が一切使用されていないため、金属アレルギーの人にも安心して治療が受けられます。
痛みを感じやすい人
矯正治療を受ける際、無理やり歯を動かすため、誰にでも多少の痛みは感じます。
しかし、ワイヤー矯正治療と比べると、歯を動かすスピードはゆっくりであるため、痛みを感じにくいです。
できるだけ痛みを最小限に抑えた矯正治療を希望している人は、インビザライン治療がおすすめです。
食事制限をされたくない人
食事をする際、取り外しができるため、普段通りの食事を楽しめます。
しかし、ワイヤー矯正は、自由に取り外しができません。
キャラメルやナッツ類など、歯ごたえのある食べ物は、装置に付着しやすく破損する恐れがあります。
そのため、気にせず好きな食事を取りたい方におすすめです。
しっかり歯磨きをしたい人
自由に取り外せるため、フロスや歯間ブラシの併用が可能です。
一方、ワイヤー矯正は、自分で取り外しができないため、装置を取り付けた状態で歯磨きをしなければいけません。
しかし、装置の隙間にはさまった食べ物のカスは取れにくいため、磨き残しによる不快感を感じられるでしょう。
そのため、しっかり歯磨きをしたい人は、インビザラインがおすすめです。
インビザラインが向いていない人
一方インビザラインが向いていない人は、以下のとおりです。
- 抜歯が必要な人
- 骨格的な問題がある人
- 自己管理ができていない人
- 日常的に間食が多い人
抜歯が必要な人
抜歯が必要になる場合は、重度の歯並びの人や顎が小さい人です。
歯を抜くと、抜いた分の距離を動かさなければいけないため、歯の移動が大きくなります。
しかし歯の大きな移動は、インビザラインのみでは向いていません。
したがって抜歯する人は、インビザラインと固定式矯正装置の併用、またはワイヤー矯正治療がおすすめです。
骨格的な問題がある人
極端に顎が前方に出ていたり、引っ込んでいたりした場合、矯正装置のみでの改善は厳しいです。
顎骨の大きさやバランスに問題があるため、手術を伴った外科矯正が必要になります。
骨格に異常がある人は、手術後に検討してみましょう。
自己管理ができない人
インビザラインは、自由に取り外しができるため、装着時間や交換時期、毎日のお手入れなどを自分で管理する必要があります。
しかし、付け忘れたり、交換時期を怠っていたりすると理想の歯並びには近づけられません。
そのため、インビザラインの管理が難しい人は、取り外しができないワイヤー矯正がおすすめです。
日常的に間食が多い人
基本的に飲食する際は、取り外す必要があります。
しかし、間食が多い場合、間食が少ない人と比べると、装着時間が短くなり、治療効果が感じられない可能性があります。
そのため、日頃から間食が多い人は、別の矯正治療を検討しましょう。
関連記事:インビザラインができない人とは?適応外の人の特徴を徹底解説
まとめ
今回は、インビザラインに向いている人と、向いていない人をそれぞれ紹介してきました。
インビザラインを使用するうえで大切なことは、適切な症例であるかどうかです。
また、正しい使用方法で装着し、清潔に保てる自己管理能力が求められます。
この記事を読んで、インビザラインが自分に適しているか判断し、歯科医師に治療の相談をしてみてください。
はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニック 院長 小西知恵
日本歯科大学歯学部卒業後、東京医科歯科大学の摂食機能保存学を専攻。その後、東京都・埼玉県・大阪府の歯科医院に12年勤務し、2015年にはぴねす歯科石橋駅前クリニックに勤務。2020年7月、はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニックの院長に就任。