「どれくらいから歯並びが改善し始めるのか」について気になっている方は多いのではないでしょうか?
歯並びが気になっているものの、どのくらいの期間で治療の効果が表れるのかが気になりますよね。
その他にも以下のような点について気になっていませんか?
- 「インビザライン矯正はどれくらいの期間で効果がでるの?」
- 「矯正効果を早く実感する方法はないの?」
- 「そもそもワイヤー矯正との違いは何?」
インビザライン矯正で効果を実感するには少なくとも4ヶ月〜6ヶ月程度かかると認識しておきましょう。
人間は1mm程度動かなければ認識できず、約1ヶ月で0.25mm動くとされているからです。
そのため、効果を体感できるのは、4ヶ月くらいはかかるでしょう。
そして効果を早く実感するには口腔内のケアを徹底したり、チューイーやアタッチメントを使用すると良いです。
しかし、ポイントを抑えなければ効果を実感できないことも少なくないです。
そこで今回は以下のトピックについて解説します。
- インビザライン矯正は何ヵ月で実感できる?
- インビザライン矯正で効果が実感できないケース
- インビザライン矯正の効果を高めるコツ
- インビザライン矯正とワイヤー矯正の効果に違いはあるのか?
この記事はインビザライン矯正はどれくらいで効果を実感できるのか、その効果を高めるためのコツやワイヤー矯正との違いについて解説します。
インビザライン矯正に一歩踏み出せないけど、歯並びを何とかしたいという人や最短でどれくらいで効果が出るのかを詳しく知りたいという人はぜひ参考にしてください。
インビザライン矯正は何ヵ月で実感できる?
インビザライン矯正の効果は個人差があるものの、約4~6か月程度継続すると実感できるようになるでしょう。
理由としてはインビザラインが一ヵ月で動く距離が深く関係しているので、その点をしっかりと解説します。
インビザライン矯正で歯が動く距離
一般的にインビザライン矯正によって1ヶ月で歯が動く距離は約0.25mmです。(個人差はあります。)
そして人間が歯が動いていると認識するためには、約1mm動かなければ難しいので、約4~6ヶ月程度はかかると認識しておくと良いです。
もちろん、日々の生活習慣や治療に対する意識次第で、3ヶ月程度で効果が実感できることもあれば、6ヶ月経っても効果が実感できないこともあります。
インビザライン矯正で効果が実感できないケース
インビザライン矯正で効果が実感できないケースについて解説します。
主に以下の3つの原因が考えられるため、治療を開始する際はしっかりと注意しましょう。
装着時間を守れていない
装着時間を守れていない場合だと、インビザライン矯正で効果を実感できないでしょう。
歯を動かすには一定の負荷を継続的にかけ続ける必要があるため、装着時間を守れていない場合には矯正効果が得にくいです。
最低でも1日20時間以上は矯正装置を装着していなければ効果は出ないことを把握しておきましょう。
アタッチメントが脱落している
アタッチメントが脱落してる場合も矯正の効果を実感しにくいです。
アタッチメントとは、歯を動かす際に、より効率的に力を加えて動かすための補助装置のことです。
アタッチメントが外れていると矯正の効果を感じられません。
もしアタッチメントが外れていることに気付いた場合も自分で対処するのではなく、歯科医師に処置してもらうようにしてもらいましょう。
アタッチメントの位置が数ミリずれるだけで矯正効果が変わってきます。
インビザラインの治療計画に無理がある
インビザラインの治療計画自体にそもそも無理がある場合にも矯正の効果を実感できないケースが多いです。
インビザライン治療自体、非常に難しい治療で、歯科医師に技術も経験も求められるので、腕が悪ければ治療通りに進めても矯正効果を得られないことがあります。
そのため、口コミや実績などでインビザライン矯正治療の経験が豊富な歯科医師に担当してもらうようにしましょう。
関連記事:インビザライン治療が失敗する原因と対処方法
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インビザライン矯正の効果を高めるコツ
インビザライン矯正の効果を高めるためのコツは主に以下の6つの方法があります。
できるところから1つずつ始めていきましょう。
チューイーを使用する
チューイーを使用するとインビザライン矯正の治療効果を高められます。
チューイーとはインビザラインを歯に確実にしっかりとフィットさせるために使用するのが特徴です。
インビザラインと歯の密着度が高ければ、最も効率的に歯に力をかけられるので、インビザラインの矯正効果が高まるでしょう。
顎間ゴムを使用する
顎間ゴムを使用すると矯正治療の効果が高まります。
顎間ゴムとは上下の歯列を引っ張るために使うゴムで、歯並びや噛み合わせを改善する際に非常に有効です。
ただし、衛生的に定期的に交換しなければならなかったり、歯科医師の指示通りに治療時間を確保したり、装着しなければ効果が出ないので、その点は注意しましょう。
アタッチメントを装着する
アタッチメントを装着すると矯正の効果が非常に高まります。
そもそもアタッチメントとはマウスピースと歯をしっかりと繋ぎ合わせるための装置で、特定の歯に取り付けて治療をおこなうのが一般的です。
ただし、注意点としてアタッチメントは目立ちやすい点があります。
加速矯正装置を使用する
矯正の効果を高める方法として、加速矯正装置を使用する方法も考えられます。
加速矯正装置とは矯正速度をより早めるために使用される装置で、マウスピースを効果的に振動させることが可能です。
口腔内のケアを徹底する
矯正の効果を高めるためには口腔内のケアも徹底しておいた方がいいです。
どうしてもインビザライン矯正をしていると装置に汚れがついたり、歯をしっかりと磨けなかったりと虫歯や歯周病になる確率が高まるでしょう。
そして、歯周病や虫歯になると矯正治療が中断してしまうこともあるので、口腔内のケアを徹底するのが結果的に矯正効果を高める方法となります。
ワイヤー矯正を組み合わせた治療を検討する
矯正の効果を高めるために、ワイヤー矯正を組みわせた治療を検討してみましょう。
インビザライン矯正は、ワイヤー矯正と併用が可能です。
費用面の負担はあるものの治療期間を短縮できたり、幅広い症例に対応できたりすることがメリットです。
100万円以上の費用がかかることもあるので、しっかりと準備をしたうえで、歯科医師にどの部分をワイヤーと組み合わせるのかを相談しましょう。
インビザライン矯正とワイヤー矯正の効果に違いはあるのか?
インビザライン矯正とワイヤー矯正は、それぞれ強み弱みが異なる特徴を持っているので、効果に違いはあります。
効果
ワイヤー矯正はインビザライン矯正よりも治療範囲が広いです。
そのため、幅広い症例に対応可能です。
一般的にインビザラインでは対応不可の症例でもワイヤー矯正では対応可能なことが多いです。
治療の効果としてはそれほど違いはないので、治療範囲の広さによってどの治療方法にするか決定しましょう。
関連記事:インビザライン矯正ができない症例とは?
費用
インビザライン矯正は40万〜100万円前後、ワイヤー矯正は50万〜150万円前後と、インビザライン矯正の方が安い傾向があります。
ワイヤー矯正には裏側矯正と表側矯正があり、裏側矯正の場合、求められる技術や経験が高く、手間がかかるので費用が高い傾向が強いです。
ワイヤー矯正の表面矯正の場合だと費用面でインビザライン矯正とそこまで大きな差はありません。
矯正期間
矯正期間は一般的にインビザライン矯正の方が時間がかかりやすく、約2年程度かかると認識しておきましょう。
ワイヤー矯正の場合も1年半〜2年程度と言われていますが、インビザライン矯正の方が取り外し可能な分、矯正時間が足りないことが多く、時間がかかりやすいと言われています。
インビザライン矯正をする際は一日20時間以上は矯正時間を確保することを意識して、難しければワイヤー矯正をするようにしましょう。
関連記事:インビザライン矯正の期間は平均どのくらい?短縮する方法は?
交換頻度
交換頻度に関しては、ワイヤー矯正よりもインビザライン矯正の方が一般的に交換頻度が高いと言えます。
インビザライン矯正は約2週間に1度のペースで交換するのが一般的です。
ワイヤー矯正は約1ヶ月に1度くらいのペースで交換することが多いです。
インビザライン矯正の方が何度も交換して面倒のように感じるかもしれませんが、その分歯科医師に診てもらえる機会が多いことを意味します。
そのため、虫歯や歯周病のようなトラブルが起きていてもすぐに対応できます。
見た目
見た目に関して、インビザライン矯正の方が一般的に目立ちにくいと言われています。
理由は使用するマウスピースが透明であったり、取り外しが可能で目立ちたくない場面では取り外せたりするからです。
しかし、ワイヤー矯正でも裏側矯正の場合だと目立たないので、どうしても見た目を気にしつつ、ワイヤー矯正をしたい場合は裏側矯正を検討してみましょう。
痛み
インビザライン矯正の方が一般的にワイヤー矯正よりも痛みが弱いとされています。
理由としてはワイヤー矯正の方が、交換頻度が少ないように一度に大きな力をかけて歯を動かしていくからです。
他にもシリコン製のインビザラインに対して、ワイヤ―矯正はワイヤーなので口内を傷つける可能性も高いので、痛みに関してはワイヤー矯正の方が注意しなければなりません。
取り外しの有無
インビザライン矯正は自分の好きなタイミングで取り外しが可能ですが、ワイヤー矯正の場合だと取り外しができないのが違いです。
どちらがいい悪いではなく、ワイヤー矯正だと取り外せないので治療がかなり円滑に進みやすいですが、インビザライン矯正だと矯正器具の装着時間が足りないことが発生します。
一長一短なので、どちらを取るのかしっかりと整理して検討して選択しましょう。
虫歯や歯周病のリスク
一般的にインビザライン矯正の方がワイヤー矯正よりも虫歯や歯周病のリスクが低いです。
理由としてはインビザライン矯正の方が矯正装置を取り外し可能なので、歯や矯正器具の汚れをしっかりと落とせるからです。
ただし、ワイヤー矯正の方が取り外しができない分、治療計画通りにすすめられることが多いのも特徴なので、認識しておきましょう。
まとめ
インビザライン矯正で効果が出るのは個人差があるものの約4~6ヶ月程度になります。
一般的にインビザライン矯正で1ヶ月で約0.25mm程度動くとされていることからです。
最低でも1mmくらいは動かなければ目に見えて認識するのは難しいので、その期間は我慢強く治療に臨みましょう。
ただし、日々の生活習慣によっても治療効果は変わってくるので個人差があることを認識しておくと良いです。
ワイヤー矯正かインビザライン矯正かどちらを使用しても効果が表れるまでそれほど違いがないので、今回紹介した違いを参考にしながら治療方法を決定していくと良いでしょう。
はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニック 院長 小西知恵
日本歯科大学歯学部卒業後、東京医科歯科大学の摂食機能保存学を専攻。その後、東京都・埼玉県・大阪府の歯科医院に12年勤務し、2015年にはぴねす歯科石橋駅前クリニックに勤務。2020年7月、はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニックの院長に就任。