「インビザラインをやっているものの動いている気がしない」と感じている方は少なくないのではないでしょうか?実際、インビザラインは他の矯正方法と異なり、取り外しができるためなかなか動いている気がせずに以下のように悩んでいませんか?

「どうして動いている気がしないんだろう。何が原因でどう対処すればいいの?」「人によって歯が動きやすいとか動きにくいとかってあるのかな?」

インビザラインで歯が動きにくいという人はいますが、基本的にどのような人であってもしっかりと歯を動かせます。そのため、歯が動いていないと感じるのには原因があり、それに適した対処法もいくつもあるんです。

そこでこの記事では以下のトピックについて解説します。

  • インビザラインで歯が動かない場合はある
  • インビザラインで歯が動いている気がしない原因
  • インビザラインで動いている気がしない場合の対処方法
  • インビザラインはどれくらいで動くのか
  • インビザラインで歯が動きやすい人の特徴

この記事はインビザラインで歯が動きやすい人の特徴や動いている気がしない原因、対処方法、一般的にどれくらいの期間があれば歯が動いていると感じるのかについて解説します。

インビザラインをしているものの動いている気がしない人やこれからインビザライン治療を考えている方はぜひ参考にしてください。

インビザラインで歯が動かない場合はある

個人差があるもののインビザラインで歯が動かない場合はあります。原因は歯根膜がなくなっていたり、歯を動かすスペースが無かったりなど、さまざまな原因が考えられますが、最も多いのは装着時間が不足したことで歯が動かせなかった場合です。

特にインビザライン矯正は自分で取り外しができるため、矯正の治療時間が足りなくなりやすいので、注意しなければなりません。矯正時間を守っていても歯が動いたと感じるには個人差がありますが、1か月で約1mm動き、効果を実感できるまでは2か月〜6か月程度かかります。

インビザラインで歯が動いている気がしない原因

インビザラインで歯が動いている気がしない原因として以下の4つが考えられます。以下の原因に心当たりがないか確認しましょう。

マウスピースの装着時間が不足している

マウスピースの装着時間が不足していると歯が動いている気がしにくいです。特にインビザライン治療だと自分でマウスピースを取り外しできるため、装着することにストレスを感じると外してしまい、装着時間が足りていないというケースがよくあります。

他にも食事の際に外して、取り付けるのが面倒であるという理由から装着時間が不足しやすいのです。こういったリスクを減らすために食事の回数を減らしたり工夫しましょう。

マウスウォッシュや歯磨きシートを携帯することで歯磨きの時間を減らしてすぐに矯正装置を付けられるように工夫するのも効果的です。さらに具体的にマウスピースの装着時間を確保するための対処法を知りたい方は以下のURLを参考にしてください。

関連記事:インビザラインを22時間付けるのは無理な方へ!具体的な対処方法を紹介

マウスピースが浮いたまま装着している

マウスピースが浮いたまま装着しているケースも歯が動いている気がしないでしょう。マウスピースがしっかりと装着できずに浮いている状態だとそもそも歯を動かす効果は望めません。

歯の形状や大きさによってマウスピースがフィットしにくかったりするので注意が必要です。具体的にマウスピースが浮いてしまう原因とその対処方法について知りたい方は以下のURLを参考にしてください。

関連記事:インビザライン矯正中にアライナーが浮く4つの原因と5つの対処方法
関連記事:インビザライン使用時に「空気が入る」感覚の原因と対処法

アタッチメントが外れている

アタッチメントが外れている場合も歯が動いている気がしないでしょう。アタッチメントとは歯を動かすために歯の表面に装着するものです。

アタッチメントが外れてしまうと歯を動かせません。そのため、マウスピースを装着する際にはしっかりアタッチメントが外れていないか確認するようにしましょう。

アンキローシスが起きている

アンキローシスという歯の根っこと歯を支えている骨にある歯根膜が何らかの原因で失われて、歯と骨が直接癒着している状態が起きていると歯が動きません。歯根膜は歯を動かす役目があるため、アンキローシスで歯根膜が失われてしまうと当然歯を動かせないです。

そのため、治療前に問診やレントゲン撮影、CT撮影をして歯根膜が存在しているか、しっかりと歯が動くのかといった確認をしておくと良いでしょう。ただし、矯正中にアンキローシスが発生してしまうこともあるので、あらかじめ把握しておくと良いです。

インビザラインで動いている気がしない場合の対処方法

インビザラインで動いている気がしない場合の対処方法は4つあります。もし今治療しているのに歯が動いている気がしないのであれば、これから紹介する4つの方法を試してみましょう。

マウスピースの装着時間を守る

マウスピースの装着時間を守ることが大切です。具体的には歯磨きや食事以外の時間、おおよそ1日20時間〜22時間以上装着するようにしましょう。

インビザラインは7日ごとに新しいマウスピースを装着して2年〜3年ほどかかるほど緻密に予定を組んでいます。そのため、装着時間を徹底して守るようにしましょう。

チューイーを使用する

チューイーというインビザライン矯正のマウスピースを歯にフィットさせるために補助装置を使用すると歯を動かしやすくなります。特にマウスピースを交換して最初の2日程度はまだ歯型がしっかりとマウスピースについていません。

チューイーを使わずに歯をかみ合わせようとするとうまくフィットしないだけでなく、マウスピースの変形や破損の可能性があります。そのため必ずチューイーを使って装着するようにしましょう。

マウスピースを正しく外す

マウスピースを正しく外すようにすると歯が動きやすいです。具体的には奥歯の方からマウスピースの外側と内側を指で挟んで持ち上げ、もう片方の奥歯からもマウスピースを持ち上げます。

両方の奥歯から持ち上がったら前方へ引っ張るように外すようにしましょう。この手順以外で外し続けると矯正装置が破損したり、場合によっては歯が少しおかしな方向に生えてしまう可能性があります。

歯科医師に相談する

こまめに歯科医師に相談するようにするとやはり歯が動きやすいでしょう。

特にインビザラインのような自分で取り外しができるマウスピース治療だからこそ、何かの拍子に矯正時間が足りなくなり歯が予想よりも動いていないケースが多々あります。

またトラブルに気付かないリスクもあるため、こまめに歯科医師に相談して違和感や不安点を解消しておかなくてはなりません。

インビザラインはどれくらいで動くのか

インビザラインの効果を実感するには一定の時間が必要であり、個人差があるものの最低でも2か月〜6か月、歯が動きにくい人であれば1年程度の時間が必要です。年々技術が向上していることから叢生やすきっ歯、出っ歯などさまざまな症例に対処でき、効果を実感しやすくなっているでしょう。

ただし、どうしても対処できない症例やなかなか効果が出にくい症例があったりもします。具体的にインビザライン矯正の効果を感じるまでの期間や実際の効果について詳しく知りたい方は以下のURLを参考にしてください。

関連記事:インビザライン矯正の効果|実感できるまで何ヶ月かかる?

インビザラインで歯が動きやすい人の特徴

インビザラインで歯が動きやすい人の特徴も3つほどあります。これからインビザラインを考えているなら自身が以下の特徴に当てはまるのか確認してみましょう。

新陳代謝が活発な人

新陳代謝が活発な人はインビザラインで歯が動きやすいです。そもそも歯根膜や歯を支えている骨が代謝するため、歯列矯正で歯が動いていきます。

そのため新陳代謝が活発な人ほど、歯が骨や歯根膜が何度も作り変えられて動きやすいです。新陳代謝をよくするためにも適切な栄養素を摂取して、運動や規則正しい生活をするように意識してみましょう。

歯科医師からの指示を守れる人

歯科医師からの指示をしっかり守れる人も比較的歯が動きやすいです。インビザラインは自身で取り外し可能なので、医師から指定された装着時間、交換頻度、通院頻度などをしっかり守らなければなりません。

他の矯正方法と違い、自身で取り外しができるからこそ、医師の指示を聞かなければ当初予定していた計画が狂ってしまうので、しっかりと歯科医師の指示を聞きましょう。

口元の悪習慣がない人

口元の悪習慣がない人も歯を動かしやすいです。具体的に口元の悪習慣とは頬杖を突いたり、舌で前歯を押したり、普段から口を開ける癖を指しており、こういった習慣があると歯を動かせたとしても逆戻りしてしまうでしょう。

他にも寝る際に仰向け以外の体勢で寝ると顔の骨格が変わってしまい歯が動きにくくなるので、控えると良いです。こういった悪習慣を意識して直していくと歯を動かしやすくなりますし、歯の逆戻りも防げます。

まとめ

インビザラインによる矯正は歯が動いていないと感じることもありますが、装着時間を担保できていれば歯が動かないことはないです。

歯が思ったように動かないと感じている方は、自身の矯正器具の装着時間が1日20時間以上を毎日続けられているかを改めて確認してみましょう。

またこれからマウスピースによる矯正治療を考えている方は、今回紹介した1日の矯正時間を担保できるのかを念頭に置きながら治療を始めるか決めると良いです。

当院のマウスピース矯正(インビザライン)についてはこちら

はぴねす歯科院長 小西知恵
コラム監修者

はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニック 院長 小西知恵

日本歯科大学歯学部卒業後、東京医科歯科大学の摂食機能保存学を専攻。その後、東京都・埼玉県・大阪府の歯科医院に12年勤務し、2015年にはぴねす歯科石橋駅前クリニックに勤務。2020年7月、はぴねす歯科川西能勢口駅前クリニックの院長に就任。

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